書き出しに関する症状
MP3 が選べない、MP3 の書き出しだけ失敗する
MP3 の書き出しには LAME(libmp3lame)の共有ライブラリが必要です。未インストールの場合、GUI では MP3 の選択肢が無効化され、CLI では MP3 出力のみエラーになります。MP3 の読み込みや、他フォーマットの書き出しには影響しません。
導入方法は はじめに を参照してください。
AAC は書き出せるのに、HE-AAC や VBR を選ぶと失敗する
AAC の書き出しには OS ネイティブのエンコーダが使われますが、対応範囲に制約があります。
- Windows の OS ネイティブエンコーダは、AAC-LC の CBR 96/128/160/192 kbps・44.1/48 kHz のみに対応しています
- macOS の OS ネイティブエンコーダは、AAC-LC の 88.2/96 kHz に対応していません
これらの範囲外の設定を使うには、libfdk-aac の共有ライブラリが必要です。CLI で --aac-encoder auto(既定)を使っている場合は、OS 側が対応しない設定のとき自動的に libfdk-aac へフォールバックし、未インストールならエラーになります。
書き出した AAC の再生時間が、元より長く表示される
コンテナが ADTS (.aac) になっている可能性があります。正確な再生時間情報(gapless メタデータ)を持てるのは M4A のみで、ADTS はフォーマット上その手段がありません。そのためプレーヤーによっては、エンコーダディレイの分だけ長く表示されます。
再生時間を正確に保ちたい場合は、Container に M4A (MP4)(CLI では --format m4a)を選んでください。
設定したループが出力ファイルに残らない
MP3 と AAC はロッシー圧縮のため、ループメタデータやコメントは書き出されません。ループを残すには WAV / AIFF(ループメタデータ)、または FLAC / OGG(ループコメント)を選びます。
FLAC と OGG でループを書き出しているのに取り込み先が認識しない場合は、Start Key / End Key / Length Key で指定しているコメントのキー名が、取り込み先の期待する名前と一致しているか確認してください。
--comment で付けたタグが消える
--comment で追加したタグが保持されるのは FLAC / Ogg Vorbis のみです。WAV / AIFF / MP3 / AAC では出力時に破棄されます。
同名ファイルの確認ダイアログが毎回出る
Overwrite existing files を有効にすると、確認なしで上書きします。毎回この動作にしたい場合は、Preferences の Bounce にある Overwrite existing files by default を有効にしてください。CLI では --force を付けます。
音量に関する症状
ターゲットの LUFS に届かない、適用後に警告が出る
True Peak Limiter が無効(既定)の場合、トゥルーピークが Max True Peak を超えないようゲインが制限されます。そのためピークの立った素材では、ターゲットのラウドネスに届かないことがあります。届かなかったファイルは適用後にワーニングとして表示されます。
狙った LUFS まで持ち上げたい場合は True Peak Limiter を有効にしてください。CLI では --op loudness ... limiter=on を指定します。素材に応じた Release の選び方は 音量をそろえる にまとめています。
リミッターを掛けたら音が不自然になった
Release の設定が素材に合っていない可能性があります。クリック連打のようなパーカッシブな素材では Fast(30 ms)がポンピングとラウドネス損失を抑えられ、ベースなど低域主体の素材では Slow(300 ms)が歪みを避けられます。
一覧の Loudness 列が Loading... のまま
読み込み直後は解析が進行中です。解析が終わるまで、詳細画面のラウドネスタイムラインも Loudness: Loading... と表示されます。完了すると自動的に値へ切り替わります。
操作を受け付けない場面
詳細画面が開かない、再生できない
再生と詳細画面は、いずれも 1 ファイルだけを選択しているとき に使えます。複数選択している場合は選択を 1 つに絞ってください。
ショートカットや編集操作が効かない
ダイアログを表示している間は、通常のショートカットや編集操作が一時的に無効になります。また、読み込み中やバウンス中は進捗ダイアログが前面に表示され、完了するまで操作できません。
Space を押すと、途中からしか再生されない
波形上に選択範囲が残っています。選択範囲がある間、Space での再生は選択範囲だけの再生になります。Esc で選択範囲を解除すれば、通常の再生に戻ります。
編集に関する症状
トリムしたらループが無効になった
ループ範囲がトリム範囲の完全に外にある場合、ループは無効になります。Undo で復元できます。トリム範囲と重なっている場合は、新しいタイムラインへ自動的に再配置されます。
CLI でも同様で、trim より前に指定した loop がトリム範囲の完全に外にある場合は、warning を出して破棄されます。
トリムしたらフェードが消えたように見える
フェードは失われていません。フェードイン・フェードアウトは常に「いま聞こえる音の先頭と末尾」に掛かるため、トリム後は残した範囲の先頭と末尾に付き直します。詳しくは 波形を編集する を参照してください。
フェードの長さを増やせない
フェード長の上限はファイルの有効長です。トリム中は、トリム後の長さが上限になります。
切り落とした部分をもう一度確認したい
View メニューの Full Timeline for Trimmed Files(Windows: Ctrl+Shift+T、macOS: Cmd+Shift+T)を有効にすると、ファイル全体のタイムラインが表示され、切り落とした部分が淡色で表示されます。淡色部分を右クリックすると Clear Trim を選べます。
ループのつなぎ目でノイズが出る
Preferences の General で Snap loop boundaries to nearby zero crossings を有効にすると、ループ境界が確定時に近くのゼロクロスへ自動で吸着します。
読み込みに関する症状
ドラッグしたファイルが一覧に追加されない
すでに一覧にあるファイルや、同時に選んだファイルの中で重複しているものは、重複分が追加されません。
AIFF ファイルが読み込めない
AIFF-C(AIFC)コンテナのうち、読み込めるのはプレーン AIFF、NONE / twos / in16 / in24 / in32、sowt、fl32 です。ulaw、ima4、fl64 などの圧縮コーデックや 64bit float には対応していません。
一覧からファイルを消してしまった
Delete / Backspace で外れるのは一覧の表示だけで、元のオーディオファイルは削除されません。もう一度読み込み直せます。
CLI に関する症状
Windows で警告が出る、実行がブロックされる
Windows 版の CLI はコード署名をしていません。そのため、SmartScreen やウイルス対策ソフト、組織のセキュリティポリシーによって、警告が表示されたり実行がブロックされたりすることがあります。
--out を指定するとエラーになる
複数入力では --out を使えません。--out-dir を使ってください。また --out と --out-dir は同時に指定できません。
--out を使う場合は、出力フォーマットを --format、--same-format、または出力パスの拡張子のいずれかで決定できる必要があります。--format と --out を併用し、--out に拡張子があるときは、拡張子と --format が一致している必要があります。
--same-format と --format を一緒に指定できない
この 2 つは排他です。入力のフォーマットを維持するなら --same-format、明示するなら --format のどちらか一方を使います。
job file で「定義されていないキー」というエラーが出る
job file のキー名は CLI のオプション名と一部異なります。
| 間違えやすい指定 | 正しい指定 |
|---|---|
out | output |
max-true-peak | max_true_peak |
type = "fade-in" | type = "fade_in" |
type = "fade-out" | type = "fade_out" |
type は snake_case に固定です。定義されていないキーはすべてエラーになります。
job file に書いたパスが見つからない
job file 内の相対パスは、カレントディレクトリではなく job file 自身のディレクトリ を基準に解決されます。
--sample-rate が受け付けられない
指定できるのは次の標準値のみです。
8000, 11025, 16000, 22050, 32000, 44100, 48000, 88200, 96000, 176400, 192000
probe が非ゼロで終了する
一部のファイルが読み込みや計測に失敗すると、残りを処理したうえで exit code が非ゼロになります。--json の出力で error キーを持つエントリを探すと、どのファイルが失敗したか特定できます。
a9a_cli probe assets/*.wav --json | jq '.[] | select(.error != null)' このページは生成 AI を用いて作成しています。